牛石(うしいし)遺跡

都留市厚原
【立 地】

桂川とその支流である大幡川が合流する厚原地区字牛石の河岸段丘上に立地する。
【調 査】
圃場整備事業に伴い昭和54年5月〜8月(第1次調査)昭和55年7〜9月(第2次調査)、昭和56年1月〜3月(第3次調査)の3次にわたって調査が実施された。 第2次調査において、台地の西側を対象として発掘調査を実施したところ、縄文時代中期末葉の大環状配石遺構の存在が確認され、全貌をあきらかにすべく、第3次調査を実施した。
【遺 構】
牛石遺跡で発見された配石遺構は、直径50mにおよぶ大環状配石遺構(第3配石区)を中心に、東側(第1配石区)、北側(第2配石区)、西側(第5配石区)の各区で発見され、これらは出土土器より縄文時代中期末葉の所産であることが判明している。 これらの内、第3配石区で発見された大環状配石遺構は、東西南北方向に対応する直径4〜5mの規模を有する小サークル状の配石遺構、これらを環状に連結する列石、この列石の内側に沿うように配された組石から構成され、全体の直径は約50mに及ぶものであった。 
大環状配石遺構 【詳しく知りたい人】
都留市史 地史・考古編(其の一其の二)1986 都留市史編纂委員会
奈良泰史他「牛石遺跡の大環状配石遺構」『どるめん20』 1981
奈良泰史「山梨県牛石遺跡ー大環状配石の構造」『探訪縄文の遺跡 東日本の遺跡』 有斐閣
山梨県史 資料編1 原始・古代1 考古(遺跡)